メトロ・フィリピンの インターンシップ(研修)に参加して(2018年秋)(その4)

2018年秋にフィリピンでインターンシップに参加されました高嶋千絵様からのレポート―その4

卒業「メトロにさよならはないんだ。またね、だよ。」

実技やレポート、試験、奉仕などを終えて、私は無事に卒業することができました。仲間との別れは辛すぎました。初対面の、しかも国も言葉も文化も世代も違う者同士の共同生活が、いきなり始まって4ヶ月。いろいろなことがありました。苦情が来るほど大声で笑いあったこと、盗難にあった友のために祈ったこと、ネズミを追いかけまわしたこと、扇風機の角度でケンカしたこと…24時間、どこに行っても一人でいることなんてありませんでした。こんなに涙と汗をともに流した友は初めてでした。常に仲間と一緒だったので、最終日を迎えることが辛くてたまりませんでした。

でも、そんな研修生の私たちに、スタッフはこう言いました。「きみたち研修生がいなくなると、子どもたちも寂しくなる。そんな様子を見る僕たちは毎回、子どもたちに『きっと、また来るよ』と言う。だから、またおいで。メトロにさよならはないんだ。またね、だよ。」
フィリピンで学んだ底抜けの明るさを、私たちは存分に発揮して、最終日まで笑顔で過ごしました。涙は絶対だめ!それは暗黙の了解でした。うしろ髪をひかれながら、私たちは再会の日を楽しみにそれぞれ帰って行きました。「ひさしぶり!」そう言ってみんなと再び会う日には、メトロで学んだことをどんな形であれ、日本で活かすことができたというお土産話を携えて行くつもりです。

私の夢「信仰者にしかできないことを」

この研修期間中、私がずっと祈っていたことがあります。それは、帰国したら具体的にどのような働きをするかということです。私にはいくつかの候補があり、それはどれも子ども伝道に携わる素晴らしいことですが、果たしてどれが御心なのかわからなかったので「神様、私はあなたが望まれることをしたいです。具体的に教えてください。」と毎日祈っていました。でも、神様のこたえはわかりませんでした。

帰りの機内でのできことです。私は「とうとうわからないまま帰国するのか」と思いながら、祈り始めたのですが、その祈りのなかで私はあることに気がつきました。私は、この研修に参加したことが神様からのまねきだという確信がありました。だから研修期間中に辛いことがあると「神様、あなたが私をまねいたのですから、あなたが責任をもって私を助けてください」と祈ることがありました。神様は私のこのような高慢な祈りにも、いつもこたえて助けてくださいました。でも、神様はそんな私の祈りを聞くのは嫌だったのだと思います。

神様が私のこれからの働きのために、いくつか候補を用意してくださったのは、私に選択権を与えて「確かに私が選びました。だから文句を言いません。」という姿勢をもたせたかったのかもしれません。責任感というよりは、覚悟と言ったほうが近いでしょうか。

それはもちろん、神様だけが良い思いをするためなのではなく、むしろ私自身にとって良いことになるのだと思います。なぜなら、自分が選んだという事実は、その働きを成し遂げるための信仰を、働かせ続けていく助けとなるからです。「神様の御心は…御心は…」研修の前から私は神様にそうたずねてばかりいました。でも、志を立てさせてくださる神様の大きな懐にすべてを委ねてみると、心踊って仕方ないひとつのことが浮かび上がってきたのです。「神様、私はこれを選びます。確かに私自身もやりたいと思いました。」そう素直に告白すると、私のなかにおられる聖霊様が喜んでおられるように感じました。

私が選んだチャレンジは「日本で道端教会学校をやりたい」です。日本の子どもたちに福音を伝え、救われる魂が起こされていくことを願います。「日本はハードルが高すぎる」「成功の手立てがない」と、よく言われました。事実です。ただ、同時に私は思います。手立てがあるようなことにチャレンジするのは、信仰者じゃなくてもできる。保険が効くことにチャレンジしたからと言って、神様は「よくやった、忠実な僕だ」と言ってくださるでしょうか。私は、信仰がなければできないことをやりたい。私の魂が燃やされるのは、そういうチャレンジです。

メトロが私に教えてくださったこと。それは子ども伝道のやり方、奉仕者としてのこころえを通して、シンプルに信仰者としての生き方でした。「日本は宣教師の墓場だなんて、もう言わせない!」帰国してから私の宣言が一つ増えました。今までの人生で最高の4ヶ月。私はこの体験を糧に、これからの人生を神様に捧げてまいります。

研修生全員で
参加する前はやっていけるのか不安でしたが、神様はこんなにすてきな仲間をくださり、多くの困難を乗り越えることができました。主の山に備えあり。思い切って参加して、ほんとうに良かったです。
後ろの建物は、私たちが宿泊していたメトロ・フィリピン。里親制度、道端教会学校の事務所でもあります。

 

卒業式

大好きなチームAのみんな。
私の名前が呼ばれると、拍手をしたり、壁を叩いて喜んでくださいました。道端教会学校は、いつもこのメンバーで活動していました。明るいけど真面目。そして努力家で、伝道に一生懸命なチームAが私は大好きです。

 

 

届いていたクリスマスカード
帰国してポストを開けると、そこには私のスポンサーチャイルドからのカードが。喜びもひとしお。その晩、抱きしめて寝ました。枕に涙したことです。

 

 

 

御言葉
私を支えたのは、やっぱり御言葉でした。万代嗣先生がくださった御言葉カードは、フィリピンで原動力となりました。

 

 

 

イエロートラック
側面が開いて、道端教会学校のステージになります。福音を運ぶイエロートラック。これが見えるとスラム街の子どもたちは、夢中で追いかけてきます。神様、日本の子どもたちにもください。祈


2019年度秋のインターンシップもアメリカ・ニューヨークとフィリピン・マニラで開催されます。

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