メトロ・フィリピン視察ツアーのご報告(2017年4月)(その3)
メトロ・フィリピン視察ツアーを振り返って
今回のツアーは、フィリピンの子供たちの支援をしてくださっている皆様にも、実際に現地に足をお運びいただき、現地の雰囲気を生で体験し、子供たちにも直接、会っていただきたいと思い、計画しました。
結果的には、私を含めて12名で、出かけることができ、感謝でした。普通の海外旅行に比べると、食事やホテルの質も相当に違うので、少々心配していたのですが、皆様、旅の趣旨をちゃんと理解してくださり、思いのほか、喜んでくださって、本当に感謝でした。
衝撃の現場と活動のひたむきさ
何よりも、子供たちの住む環境は、今の日本人からすると、衝撃です。第2次大戦後のスラム化した時代を知らない世代には、本当にショッキングな、想像を絶する貧困と不衛生、危険な世界が広がっています。そんな中で、メトロの働きを通して、一人でも多くの子供たちが、健康や教育、将来の幸せ、そして、何よりも主キリストによる救い、永遠の命に導かれることを願ってやみません。
毎回、メトロの働きの現場を訪れて感じるのは、フィリピンでもニューヨークでも、メトロのスタッフたち、研修生、ボランティアのみんなが、本当に献身的に奉仕している姿への感動です。ドロドロに汚れた子供たちをしっかり抱き上げ、キスをし…、二十歳前後の若い女の子なのに、スラムに平気で踏み入っての家庭訪問。一つの道端日曜学校の場所から、次の場所へと、黙々と機材を運搬し、設営していくみんな…。同行するたびに、本当にすごいと思わされます。
いつもご支援くださっている皆様へ。現地のメトロ・スタッフたちは、精一杯頑張っています。
もし、皆様もチャンスがあれば、今後の企画の時に、ぜひご一緒ください。
改めての感謝に代えて、主キリストの圧倒的な祝福をお祈りします。 ― 万代栄嗣
日本人がスラム街に入って見学できる理由
メトロのスタッフが訪問する場所や、道端教会学校を行う場所は実は、その国の中で最も危険な地域であることがほとんどです。その国の方々にお話しすると、そんな場所に行ったことも行こうと思ったこともないと言われることがしばしばです。
しかし、参加される方々は、ほとんどその危険性に気付きません。それは、メトロのTシャツを着た顔見知りのスタッフが一緒にいるからです。
メトロのスタッフが毎週その地域で教会学校を開催していることが地域の人々に高く評価されていることと、メトロスタッフが、人々の寄りつかないような地域の奥まで毎週子どもたちを訪問していることが人々に受け入れられていること、そこから成長してきた子どもたちの姿を知っているからです。
そのため、メトロの関係者だということがわかると、人々は大歓迎してくれますし、周りの危険から私たちを守ってくれているのです。
どこの道端教会学校でも、その地区のボランティアのようなお世話係が、自然と集まって、いろいろなお手伝いをしてくれます。
しかし、危険な地域であることは間違いがありませんので、スタッフは、はぐれている見学者がいると直ぐに立ち止まって集団からはぐれないように気を配ります。
フィリピンの教会学校の特徴
フィリピンでは、地域の教会と協力関係を持っていて、各地区の道端教会学校の終わりに、それぞれの教会の先生やスタッフが、子どもたちに配る作りたての食事を運んできて配給してくれます。
子どもたちは、最初にもらったタグと引き替えに、自分で家から持ってきた器に食事を入れてもらい、嬉しそうにその場で直ぐに食べ始める子どももたくさんいます。