METRO Kenyaを訪れて(2020年11月)
日置様のレポートは、今月号で最終回です。前月号に続き、日置様が訪れたメトロケニアの様子をお伝えします。
メトロケニアは、3人の勇気ある人たちによって始められました。
3人とも、今もケニアのメトロの働きを支えています。マイキー、ピッタ、モーゼスです。彼らは皆、元ストリートチルドレンです。ピッタの話を道中で聞いて、僕は涙が出ました。
ピッタは、物心ついた時には既に両親がおらず、路上で暮らしていました。路上で生きていくためには自警集団の一員になるしかなく、物乞いをして得たお金を、守ってくれる大人に渡して生活をしていました。
「明日のことがどうなるかなんてわからなかった」と彼は言っていました。
おなかが空いてお菓子を盗もうとし、店主に見つかって熱湯をかけられたこともあります。将来ストリートギャングになるからという理由で、警察に銃を突き付けられたこともあります。
友達が自分の横で車にひかれて死んだこともありました。
そんな状況から逃げ出すために、彼はナイロビからトラックの背中にしがみついて、現在のメトロがあるナクルにやって来ました。
食べ物が無くてお腹が空いて死にそうだったので、食べるものを探していた時に、彼はある宣教師の説教を耳にしました。
「明日がどうなるか分からない。誰にも求められていないと感じるかもしれない。でも、イエスはあなたを愛している」と。
その言葉を聞いて、ピッタは、なんで僕のことを知らないのに、僕のことを分かっているんだろうと思ったそうです。
そして、その宣教師のそばまで行って、自分に起こっていることを話した時に、宣教師が涙を流しながら、その土地の教会の牧師を探してくれました。
そして、ある牧師の教会で生活をすることとなり、彼はついに救われました。
そうして自分と同じような境遇の子どもたちのために、と始めたのがケニアでのメトロ・ワールド・チャイルドの前身となりました。
彼は、今でもストリートチルドレンだった時代の傷を持っています。でも彼が神様に救われて、内に熱く燃えるものがあるのは、よく分かります。
ケニアの状況は、フィリピンや他のアジアとは違う残酷さがあります。何か狂暴な印象を受けました。
飢えに苦しむ人たちもたくさんいます。路上で生活している人は、フィリピンよりも多かったように思います。
殺人事件も多い所です。
言葉では言い表せない、何かがありました。ケニアでは、フィリピンとは違う敵と挑まないといけません。
異なる霊的な必要、経済的な必要があり、スタッフみんなが祈り、賛美し、戦っていました。
その中で、僕もさらに霊的に訓練を受けました。
メトロケニアは、フィリピンほどビジターの受入れを行っていないですが、本当に神様に用いられている場所です。
彼らも、人と話すことが大好きなので、メトロジャパンを通して神にある日本の兄弟姉妹が、ケニアに来るのを楽しみにしていました。霊的な、直接的な支援をよろしくお願いいたします。
せっかくのケニアなので、サファリにも行きました。ライオンを見ることはできなかったですが、人生初サファリを堪能できました!
3週間を通して、とても楽しく、祝福された時間でした。