ケニアスタッフからのレポート①(2021年2月)

ケニアスタッフ

昨年は特別な年になりました。

学校は3月中旬に閉鎖しましたが、以前のように学校に食料やチケットを届ける代わりに各家庭に直接届けることができたことに感謝しています。

地域社会にメトロの存在を知っていただくチャンスとなりましたし、繰り返し各家庭を訪問することで、人々と1対1で接し、より理解を深めることができたからです。

多くの人々が「あなたが今日の命綱になってくれました」と言って涙を流しました。泣いている母親の横で「ママ、心配しないで、僕は日曜学校に行っているんだから。僕たちは神様を信じればいいんだよ」と言う子もいました。

食料品を受け取って、喜びを大声で表現する子もいれば、走り回ってはしゃぐ子もいて、一人一人違う反応のそれぞれが素敵でした。

また、一日キャンプを実施して素晴らしい成果を得られましたし、農家の人たちに燃料を届けて農業や彼らの生活を支えることもできました。学校は、昨年の秋には再開しています。


ここで一つ、ケニア・クリティカルの素晴らしい証しをお伝えします。

ある日、スタッフリーダーから電話がありました。「大やけどを負った女の子がいます」と。

その子は戸外で遊んでいて、お湯が沸騰している大鍋に頭から落ちたのだそうです。

支援している人々は、私たちが使うような調理器具を持っていませんので、戸外で火を起こしてそこでお湯を沸かすのですが、近くで遊んでいた女の子がつまずいて頭からお湯の中に落ちたということでした。

私はすぐに駆け付けました。頭から体までかなり広い範囲にやけどを負っていましたが、投薬でみるみるうちに快復したのには驚きました。

この子はメトロで支援している子ではありませんが、会いに行くたびに彼女がきれいに治っていくのがわかります。

その子の家で、「隣の家で赤ちゃんが生まれたので見てやってください」と言われたので行ってみると、生後3週間の男女の双子の赤ちゃんがいました。

家にはお兄ちゃんのケビンという男の子もいたのですが、その子はスポンサーの支援を受けている子でした。神様のタイミングはなんと素晴らしいことかと思います。

やけどした女の子のところに行かなければ、隣の家の双子の赤ちゃんやケビンの状況を知ることもなかったのですから。

というのも、次の日、双子の一方の男の子が亡くなったという電話がかかってきたのです。食べる物がなく、母親自身が栄養失調で母乳が出なかったのが原因とのことでした。

私は亡くなった赤ちゃんを抱きしめ、奇跡を求めて祈り、ただただ泣くばかりでしたが、その後、家族とともに埋葬の儀式を行いました。  

つづく…