ビル師デボーション講座 ”影響力ということ ―あなたは誰かにとっての「杉」なのです”(2021年4月)

2021年4月 今月のデボーション

影響力ということ ―あなたは誰かにとっての「杉」なのです

私の魂とふれあう誰かの魂―
たとえそれが一瞬のふれあいでも すべての魂がここから何か良いこと、何か優しいこと、
親切な思いやり、感じたことのない霊的感覚を受け取ることができますように 
―ジョージ・エリオット―

※ビル師の著書『Running with Turtles』からの引用

もみの木よ。泣きわめけ。
杉の木は倒れ、みごとな木々が荒らされたからだ。
バシャンの樫の木よ。泣きわめけ。深い森が倒れたからだ。
―ゼカリヤ書 11章2節―

私は世界中で旧約聖書を教えていますが、聖書を漫然と読んでいてはそこに書かれた真理の多くは見つけられない、とつくづく思います。

この一節はまさにその一例です。

では、ここに隠された真理とは何でしょうか?

あなたは誰かにとっての「杉の木」なのです!

この森には、杉や樫の木、もみの木が共に生えています。大きく力のある木は、小さな木を嵐の中で守っています。

小さな木が倒れたとしても気づく人はいません。しかし大きな杉の木が倒れれば誰もが気づきます。大きな木が倒れると小さな木も共倒れになるからです。

あなたは誰かにとっての「杉の木」なのです!

それがあなたの人生とどんな関わりがあるでしょうか。

この聖句に秘められた真理とは、あなた自身の思いと関係なく、あなたには影響力があるということです。

「あなたが誰であるか」ということは「あなたが何をするか」ということと同じくらい大きな意味を持ちます。

あなた次第で周囲の人の人生は守られることもあれば破壊されることもありますから、力強さを保って周囲に良い影響を及ぼしたいなら、あなたが自分の弱点を知っておく必要があります。

あなたにとっての「クリプトナイト」は何ですか。クリプトナイトとはスーパーマンのパワーを奪う緑色の物質で、これに近づくと敵の攻撃に無力となってしまうのです。

私たちにもそれぞれのクリプトナイトがあり、これに近づくことはリスクを伴います。

ヨハネの手紙第一、第2章16節では、目の欲、肉の欲、暮らし向きの自慢について語られています。

自分を弱くし、無力化するものの存在を知り、それに近づかない賢明さが必要です。

あなたは誰かにとっての「杉の木」なのです!

ですからここで確認したいのは「今、あなたを見ているのは誰か」「今、あなたを頼りにしているのは誰か」「今、あなたに会いたがっているのは誰か」ということです。

私たち一人一人に、自分の影響の及ぶ範囲があるのです。
目立つ存在になればそれだけ影響の及ぶ範囲も大きくなります。良くも悪くも影響を及ぼす人の数は多くなります。

いつも言うことですが、どのような存在になるかはあなた次第です。

あなたは誰かにとっての「杉の木」なのです!

また、すべての点で自分自身が良いわざの模範となり、教えにおいては純正で、威厳を保ち、

―テトスへの手紙2章7節―

心をこめて
創立者・主任牧師 ビル・ウィルソン