ビル師からのメッセージ「どこまで“枝”を伸ばせますか?」(2021年4月)
その女性と子どもたちは貧しさに打ちのめされていました。
裕福な人々が暮らすカリフォルニア州のパームデザート。その地域にはあまりに不釣り合いなのですが、どういうわけか、そんな親子がいたのです。
その日、信号待ちをしていた私の目に、母親が3人の幼い子どもを連れてゆっくりと通りを歩いているのが映りました。
見るからに、満ち足りていると言えるものが何ひとつなく、特に食べる物がないのが明らかでした。
その母親が突然、居住地域との境界となっている高い壁の前で立ち止まりました。
なぜ?
理由はすぐにわかりました。そしてそれが、私たちが活動を続けてきた理由につながったのです!
彼女の行為を見て、私はあらためて自らの働きを振り返ったのでした。
母親は一番下の女の子を抱き上げて頭上に高く掲げました。すると女の子は手を伸ばして、高い壁の向こうから下がっている枝の先の、甘く熟したオレンジを摘み取ったのです。
その光景はまるで、木がこの女性を助けようと枝を伸ばしているかのように感じられました。
さて、ここで質問です。
あなたはご自分の枝を伸ばせますか。あなたの枝 ― あなたの愛、優しさ、祈りを、今いる場所からどこかの誰かを助けるために、伸ばすことができるでしょうか。
木全体を壁の外に移す必要はありません、枝だけでいいのです。
何であれあなたが愛をもって行動を起こせば、それ自体は小さな動きでも、その瞬間から池の波紋のように外に広がって大きな実を結ぶのです。
かつてないほど必要が迫っている時に、大人も子どもも含めて多くの人々に素晴らしい影響を与えてくださったことに感謝します。
あなたの愛が結んだ実は、あなたの場所からは見えないかも知れません。あなたがその効果を知ることはないかもしれません。
でも、覚えていていただきたいのです…愛の行為はすべて永遠に続くということを。
神はあなたの大きな優しさをご覧になり祝福してくださいます。今までも、これからも。
ビル・ウィルソン