ビル師デボーション講座 ”逃げ道がないのなら 通り抜けるだけ”(2020年5月 WEB限定記事)
2020年5月 今月のデボーション WEB限定記事
逃げ道がないのなら 通り抜けるだけ
いつものように飛行機は満員でした。
乗り慣れた土曜夜のニューヨーク発ロサンゼルス便でのことです。
私は満席の機内の中央部分に座っており、私の席から通路を隔てて向こう側に一つだけ席が空いていいました。
この座席にはその後、手が不自由そうな老人が案内されてきました。
6時間のフライトを前に、客室乗務員はその人のシートベルトを締め、離陸後まもなく夕食の提供を始めました。
その座席に来た客室乗務員は、テーブルを広げ、本人の目の前に食事が来るように整えました。
しかしその人は食事をただ見つめているだけでした。私はそこで初めて、彼が手を動かすことすらできないとわかったのです。
「お手伝いしましょうか。」私は尋ねました。
「ええ。」その人は答えました。
「とてもお腹がすいているので。」
そのとき私は思いました。
「この人は食事がしたいのに手が動かない。しかし私の手は動く。だから何ら問題はない。」
私が少し身を乗り出せば済むことです。
他の選択肢はありませんでした。
それからしばらく、私はその人の食事を介助しました。
着陸後、彼は私の助けにお礼を言って降りて行きました。
人は、問題に直面した時、解決のために動くよりも回避策を考える方に時間を割くことがよくあります。
特に、他人を助けることに関しては!
神は、私たちが持つ罪に対して、そのひとり子を解決策として遣わすことで対処されました。
人類の罪という問題に正面から向かい合うことは神には容易だったと思いますか。
いいえ、容易なことではありません。
しかし、それが唯一の方法だったのです。
死という問題の解決策として、神がイエスをあなたに与えることができるなら、今、あなたはどのような解決策を神に差し出すことができますか。
「私は、私を強くしてくださる方によって、どんなことでもできるのです。」
ピリピ人への手紙第4章13節
心をこめて
ビル・ウィルソン