その「ひとくち」で !(2022年2月)
ニューヨークを建て直そう―
あなたのご支援は、霊・肉・魂にとって豊かな栄養です
メトロにとって空腹の子どもたちに食事を与えることは、福音を伝えるために続けている手段のひとつです。
食糧不足や働き口がないなどの理由で家に食べる物がない場合も、あなたのように思いやり溢れる友のお陰で、思いもよらない方法で子どもたちのニーズを満たすことができています。
一昨年、新型コロナウイルスがニューヨークで猛威を振るい始めた頃、私たちは劇的な形で取り組みを強化し「フードバンク・フォー・NYC(ニューヨークシティ)」「ゲット・フード・NYC」「ニューヨーク・ケアズ」といった団体と提携して活動しました。
メトロの活動拠点から食料品や容器を提供し、道端教会学校で使用するトラックを移動式の食料貯蔵庫として活用しました。また、毎週の食料配給を支援してくれる15の教会や組織とも協力関係を結びました。
感染症による被害が最も拡大していた2020年には、配給は20万7千世帯に上りましたが、昨年も約10万世帯への支援を継続しました。ようやく仕事を再開することができた親たちは多かったものの、生活を立て直すことは容易ではなく、いまだに必需品の入手にも苦労しています。
そのような家族からは、昨年も支援を続けたことで「見捨てずにいてくれてありがとう」と感謝されました。彼らは、子どもたちのために食べ物を入手できることはもちろん、受け取る時の私たちの祈りにも深く感謝しているのです。
ニューフェイス
神様のお計らいで、最近ではメトロの食料貯蔵庫が多くの移民家族のための架け橋として用いられています。外国での過酷な環境から逃げ延びて、着の身着のままでニューヨークにたどり着いた人たちです。そのような人たちの多くにとっては、メトロがこの地での最初の窓口となりました。
彼らが現状を乗り越えるために支援できることを嬉しく思います。若い母親の怯えた目が、食料品やミルク、おむつ、さらにはベビー服などが入った袋を受け取った瞬間にパッと輝くのを見ると、この支援物資が、彼らにとってどれほどの意味があるかが分かります。
空腹に苦しんでいた頃
アレックスはメトロのボランティアの一員で、毎週食料品の箱詰めに来ています。生まれはルーマニアですが、子どもの頃、家族で移民としてドイツに逃れざるを得ませんでした。そんな彼が先日、この支援がどれほど意味深いことかを話してくれました。
こうして私たちが毎週準備する食料品の箱は、まさに昔、アレックスの母親が受け取っていたものと同じだというのです。
当時の彼はいつも、母親が持ち帰るその箱を待ちわびていました。中にクッキーやキャンディといった特別なお楽しみが入っているのを知っていたからです。今、アレックスは箱詰め作業をしながら、受け取る子どもたちと当時の自分を重ね、箱の中に必ず何か子どもの楽しみになるものを入れるようにしています。
ニューヨークで、世界各地で、あなたの変わらぬ祈りとサポートは人々の破綻した生活を立て直すのに大きく役立っています。
「朝6時頃ランニングに出掛けようとした私は、早くも食べ物を求める人々の列ができているのを見てショックを受けました。受付は10時からだというのに、行列は既に100メートル以上に及んでいたのです。近隣に暮らす人々が感じている絶望を実感した瞬間でした。」
国際活動部門責任者 シモーネ グルー