ケニア視察ツアーのご感想(2020年2月)

12月号から続く髙嶋様からのご感想、いよいよ最終回です。

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ケニアの子ども達に支援をされている方もたくさんいらっしゃると思います。
数百名いるため、全員に会うことはできませんでしたが、数名のお子さんに会うことができました。
メトロ・ケニアは他の国のメトロとは異なり、登録をしている小学校の管理内で支援制度が行われています。

今回は、支援を受けているお子さんが、プレゼントを贈ってくださったスポンサー宛にサンキューカードを書く場に立ち会うことができました。
小学校の休み時間に支援を受けているお子さんは事務室に呼ばれます。
それぞれスポンサーの名前を何度も一緒に読んだり、メトロ・ケニアのスタッフにスワヒリ語から英語へと翻訳してもらい、さらにそれを書いていき、保存登録のための手続きをするという、たった一枚の紙に、これだけの手間暇がかかっていることを見て、改めて現地スタッフに感謝しました。

私たちがいるので緊張しているのか、みんな黙々と書いていましたが、最後には、はにかんで「アサンテ(ありがとう)!」と言ってくれました。

私たちの手に届くカードは、子どもたちだけでなく、メトロのスタッフや小学校の担当者が心を込めて一枚一枚作業してくれていたことを知ることができ、とても嬉しかったです。
個人的には「カードを子どもたちに書いてもらうために、こんなに時間やお金もかけているから、もうカードはいいよ」と言いたくなりましたが、子どもたちと私たちスポンサーの絆を大切にしてくれているスタッフの笑顔を見ると、何も言うことはできませんでした。
このツアーを終えて、帰国した私に里子たちから手紙が届きました。
自分が目の前で見た子ではありませんが、多くの手を要してやっと届いた一枚のカードがとても愛おしかったです。
神様とスタッフに心から感謝します。

「善を行うことと、分かち合うことを忘れてはいけません。そのようないけにえを、神は喜ばれるのです。(ヘブル13:16)」

ゴミ捨て場
私たちはゴミ捨て場に住んでいる人々も訪ねました。
着ている服は汚れでところどころ黒くなり、今まで出会ったケニアの人々
の中で最も貧しい身なりをしていました。
スタッフの間には、今までとは違った空気が流れていて、それは明らかに、これから信頼関係を築こうとしている段階であることを感じさせました。
初めは笑いもしなかった硬い表情のみなさんでしたが、差し入れや挨拶、最後に万代牧師のメッセージを聞き、みんなでお祈りをした後は表情が優しくなっていたことに気がつきました。
メトロ・ケニアはこのような場所にも少しずつ働きを広げています。

また、そのゴミ捨て場には、小学校がありました。
ブリキのようなトタンのような材料でできた小さな小屋です。
ある女性が子どもたちのために作った手作りの学校です。
床は土のままで周囲はゴミの悪臭。
でも、中には手作りの机と椅子、そしてちょっとした庭がありました。
私はこの学校が、そしてこれを作ろうと踏み出した方が大好きになりました。
この学校で、子どもたちに聞いてみました。
「学校は好き?」
「うん、もちろんだよ」
子ども達が口をそろえて言いました。
「どうして?」と私が聞くと「先生が好きだから」…
なんて素敵な学校だろうと思いました。

私はイエス様が家畜小屋で生まれた場面が頭をよぎって、この悲惨な場所にイエス様は降りて来られ、光を当ててくださり、その輝きは子どもたちに反映されていることを誰も否定できないし、誰も消せないということがよくわかりました。
暗闇は光に勝てないということを、私は最も貧しい学校で、最も小さな子どもたちから学んできました。

帰国した私が今思っていることは、あのケニアのゴミ捨て場で見た光を、この日本でも見たいということです。
いろいろな言い訳を並べ立て、自ら首を絞める癖があることを神様から指摘されました。
あのアフリカの大地で神様が私に見せてくださった数々の御業を思い出すたび、恐れは遠のき、平安のうちに一歩ずつ前進できると確信しています。

お世話になったスタッフのみなさま、お祈りくださったみなさま、本当にありがとうございました。

「光は闇の中に輝いている。闇はこれに打ち勝たなかった。(ヨハネ1:5)」

 


ケニアツアーに参加された皆様のご感想シリーズは、これにて最終回を迎えます。

4月には、フィリピン視察ツアーが開催されます。

ご興味のある方は、こちらのページをご覧ください。