メトロ・フィリピン訪問のご感想(2019年10月)

8月にメトロ・フィリピンを訪問された田中ひかり様のご感想をお届けします。


この度、8月13日(火)から18(日)までメトロ・フィリピンを訪問しました。
サポートしている3人の子供に会うことができ、道端教会学校の準備やワーカーのトレーニングにも参加させていただきました。

道端教会学校の規模の大きさに驚く
私が訪問した時はちょうど道端教会学校はお休みでしたが、多い所だと一箇所で1000人近くの子供が集まるそうです。
フィリピンではあまりに子供が多いので、日本のように丸1日学校に通うシステムではありません。
「朝・昼・夕」と別れていて、朝に授業のある子はお昼には帰宅するので、平日の昼間でも道に子供が溢れていました。
まさに子供への道端教会学校がぴったりの環境だと感じました。

里子と会って
子供たちと買い物をしたり、ファストフード店に行ったり、楽しいひと時を過ごしながら、こんなにも素敵な出会いを与えて下さった神様に感謝しました。
本当にフィリピンに新しい親戚ができたような、そんな温かい交わりの時でした。
そして、あるお母さんが別れ際にこう言って下さいました。
「今日の出会いは神様がくれたものだと思う。今まで何度か子供と一緒に教会学校に行って福音は聞いていたけど、今日、イエス様を私の救い主として受け入れる決心をします。」
これを聞いて泣いてしまったのは言うまでもありません(笑)

このように道端教会学校の働きは子供にだけでなく、子供を通してその家族にも広がっています。
実際に私が会ったお母さんたちは、道端教会学校を通じて、地域教会が開いている聖書勉強会に参加している方もいました。

信仰の継承、弟子訓練
メトロの働きが広がり続けている背景には、地域教会との協力があること、また道端教会学校で救われた子供が成長し、働き人(ワーカー)になっている事を知りました。
そのトレーニングに参加しました。

その日は、10代半ば~後半の若者が20名ほど集まっていました。
メトロのスタッフが研修するのかと思いきや、先輩ワーカーが後輩たちに教えていました。
ハンナさん曰く、ここ数年で若者を訓練し、彼ら自身で次世代を育てていけるようなシステムにしたそうです。
実際、その10代のワーカーたちはとても頼もしく、生き生きと研修していました。

なぜ遊び盛りの高校生が貴重な休みを使ってその研修に来るのでしょう?
それは彼ら自身が道端教会学校で素晴らしい福音を手にし、それを自分と同じような境遇の子達に伝えたいと願っているからに他なりません。
本当に麗しい信仰の継承だと思いました。
そして彼らの姿を見ながら、私は自分の事だけで一杯いっぱいになってしまっていないか、神様から問われた気がしました。

スラム街を訪れて
このトレーニングが行われたのは、最貧困地区として有名なトンドでした。
小さい子供がゴミを集めて計量している姿、ゴミだらけのボロボロの小屋に大家族が住んでいる様子を目の当たりにしました。
でもそこで1番驚いたことは、そこに住む人たちがメトロのスタッフの姿を見るやいなや、走り寄ってきた事でした。
道を歩いていると色んな人に声をかけられて中々進めないほどです。
これを見て、メトロの働きの一つである家庭訪問は、彼らの「隣人」になることなんだと思いました。
これは綺麗ごとではできません。
実際、その働きをする中で葛藤があることも聞きました。
でもそれと同時に、彼らとの交わりの中に素晴らしい喜びや祝福があることも見聞きしました。

主にあってひとつ
この旅で1番感じたこと、それは「福音の力と輝きはどんな環境でも変わらない」ということです。
置かれている境遇が全く違っても、主を共に礼拝するとき、そこに何の壁も感じません。
フィリピンで主にある兄弟姉妹たちと出会い、語り合えたことは私にとって本当に大きな励ましになりました。

このような素晴らしい機会を与えて下さったメトロ・フィリピンの方々、日本事務局の方々にこの場をお借りして心から感謝申し上げます。
これからもメトロの働きを通して、主の栄光が益々表されるよう願ってやみません。